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  • 「国際的な潮流から遅れていないか?」という危機感を持つべき

    ――日本の食品衛生分野では、HACCP制度化や微生物試験法の見直しなど、国際標準との整合性を図る取り組みが進んでいます。年次会議でもHACCPは話題に上がりましたか?

       昨年・今年と参加しましたが、HACCPに関する発表は多かったです。発表を聞いていると、参加者の関心が「システムを構築した後、現場でどのように運用するか?」が重要な課題であると認識している、と強く感じました。従業員へのeducation(教育)やtraining(訓練)、あるいはbehavior(従業員の行動)、food safety knowledge(従業員の食品衛生に関する知識)、food safety culture(食品安全を重視する企業文化)といった用語がキーワードになっているようで、活発な議論がされていました。
    HACCPや食品安全確保は、突き詰めていけば、最後は「人の問題」に行き着きます。現場の従業員が、「何のために、その作業をしているのか?」ということの理解が不可欠です。私もHACCPの指導には携わっていますが、システム構築だけが重要なのではなく、(システム構築後の)現場での運用、ソフトとハードのバランスのとり方、さらに言えば、現場の従事者への教育や意識づけも重要である、と再認識できました。

    ――“Food Safety Culture”という言葉は、まだ日本では馴染みがないように思われます。他にも日本との違いを感じる話題などあれば教えてください。

    小関   食品衛生の分野では、世界から遅れている部分があることは確かです。一例を挙げると、先ほど話題に上がったリステリアやA型肝炎ウイルス、低水分食品のサルモネラによる食中毒などは、日本と海外では認識に相当の違いがあります。私の研究領域である予測微生物学も、IAFPでは専門のセッションがありますが、日本ではあまり浸透しているとは言えません。

    窪田   私の研究領域の一つに、散発事例も含めた食中毒被害実態推定があります。burden of foodborne diseases(食品由来疾患の被害実態)という概念で、各国ではアクティブサーベイランスを利用した推定が継続して行われており、変動把握や各種行政施策の効果検討等の食品衛生行政に活用されています。日本国内では以前は「日本には食中毒統計があるのに、なぜ散発事例も含めた全体推定を行う必要があるのか?」という意見を聞くことも多かったです。アウトブレイク事例を把握するのに食中毒統計は大変有効ですが、変動把握や各種対策の効果の評価を行う際にはそれに加えて全体推定によるアウトブレイク以外の事例の補完が重要となります。

       私は微生物の検査業務に携わっていますが、検査法は国によって異なります。IAFPの会場では、様々な国の人たちが「なぜ、あなたの国はそのような検査法なのか?合理的な理由はあるのか?」といった議論を交わしていました。当然、日本の検査法についても「その検査法に根拠はあるのか?納得しているのか?」という質問をされましたが、なかなか相手が納得する理由が説明できず、「昔からの法律で……」「当時の状況を考慮して……」としか説明できないものもあり、歯がゆい思いをしましたね。

    小関   すべて海外を参考にすることがベストではないとは思いますが、「今のやり方がベストか?」ということは常に考えるべきでしょう。そういう意味でも、海外の学会に参加して、世界の潮流を把握することは有意義だと思います。


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  • IAFP日本支部の設立に向け準備中

    ――小関先生を中心にIAFP日本支部(Japan Affiliate)の発足準備を進めていると伺いました。

    小関   IAFPでは世界各地に支部があり、各支部の活動も活発です。アジア周辺では中国、韓国、インド、豪州などは、すでに支部があります。
    支部設立の条件はそれほど高いハードルではなく、以前から「日本にも支部を設立してはどうか?」という話はされていました。現在、日本国内の関係者とも意見交換しながら準備を進めており、できれば来年(2019年)くらいに立ち上げられれば、と考えています。

    窪田   米国の年次会議と同様、行政や研究者、さらには産業界も含めた“すそ野の広い”参加者が集まり、人と人の有意義なつながりができる場にできれば、と思います。また、国際的な視野や感覚を持った若手研究者の育成の場としても貢献したいと思います。

    小関   このメルマガの読者でIAFPに興味を持たれた方は、ぜひ来年の年次会議に参加して雰囲気を感じていただきたいと思います。また、IAFP日本支部の活動へのご理解、ご支援 もよろしくお願いします。

    ――ありがとうございました。

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