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  • テーマ2:自社で病原菌検査をする上での留意点
    ●「HACCPの工程管理の検証」は公定法に限定されない、
    自主検査では「妥当性確認された簡便・迅速な試験法」の活用が有効

    ――病原菌の自主検査を実施する場合の留意点を教えてください。
    木村先生 まずは「指標菌と病原菌の検査では、そもそも考え方が異なる」という点は理解しておく必要があるでしょう。一般生菌や大腸菌群などの指標菌検査とは異なり、病原菌検査では特定の病原菌がいるのかいないのかを確認することが目的となるので、「正確性」が最も重要です。そのため、病原菌の存在を見逃さないこと、あるいは菌が食品中でストレスを受けて損傷している可能性なども考慮に入れて、「前増菌培養で菌数を増やす」などの手順が不可欠です。
    また、病原菌検査ではバイオセーフティレベル2(BSL2)以上の施設・設備や管理体制が必須になります。

    ――イオングループで取り扱う製品については、生活品質科学研究所(RIQL)中央研究所で病原菌を含む微生物検査を実施しています。病原菌検査を実施する上で重視していることは何ですか?
    小松先生 自社で病原菌検査を行う上で、当社が今でも教訓としている出来事を紹介します。2000年6月に埼玉県内の保健所による収去検査で、当社の商品を含む複数の会社の製品から腸管出血性大腸菌O157が検出され、回収命令を出しました。その後、厚生労働省などによる調査で、一連のO157の検出は「保健所の検査時に標準菌が混入したことが原因である」と結論付けられました。しかし、これは当社グループとしても信用棄損となった大きな出来事でした。
    この経験から「検査ミスはあってはならない」「異常な結果が出た場合は蓋然性(結果の妥当性、整合性)を確認する」ということを重視しています。もし検査ミスがあれば、顧客に甚大な損害を発生させるリスクがあります。ただし、異常な結果が出たからといって、再検査を繰り返せばよいわけではありません。いたずらに時間を費やすだけで、危害性を持った食品の拡散を食い止められない場合もあります。 そうした考え方に基づき、当社では3つの取り組みを重視しています。第1に、リスク管理として緊急招集体制を確立しています。予想される危害の発生を最小限にとどめる体制を確立することが重要です。 第2に、病原菌の漏洩防止を徹底しています。RIQLの微生物検査室はBSL2です。BSL2で扱えない菌の検査については、外部委託しています。なお、RIQLでは生菌数、大腸菌、黄色ブドウ球菌、リステリアの検査でISO 17025認定を受けていますが、認定外の病原細菌類についても同等の管理を行っています。 第3に、所員の安全確保を徹底しています。保安用具の設置、使用方法の教育、機器の定期点検・始業前点検はもちろん、全所員は月1回の腸内細菌検査を受けることで、検体への移染、食中毒菌などの罹患がないか確認しています。

    ――自主検査では、公定法と簡便・迅速法という2つの選択肢があります。簡便・迅速法を採用する場合は、妥当性を確認・評価する必要があります。どのような点に留意する必要があるでしょうか?
    木村先生 自主検査の目的が「工程管理の状況を確認・検証する」という場合であれば、必ずしも公定法を実施する必要はありません。簡便・迅速な検査法で、十分に目的を果たせます。 しかし、その検査法の妥当性を確認する際は、検査法の妥当性だけでなく、検査手順や検査担当者の力量なども確認しなければなりません。しかし、それは多くの食品企業にとって非常に難しい作業です。そのため、国際的な第三者機関(AOAC、AFNOR、MicroVal、NordVal)の承認を取得した検査キットを活用することをお勧めします。

    ――ありがとうございました。

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