アンデルセングループ様

アンデルセングループ様

  • アンデルセングループ

    世界一のクオリティベーカリーを目指して、原材料、商品の品質を徹底的に検査・保証

    1948 年の創業以来、ヨーロッパの伝統的なパンづくりを取り入れて、日本の食卓に「本物のおいしさ」を提供してきたアンデルセングループ様。安全・安心で高品質な商品の提供により豊かな食生活の実現を目指すアンデルセングループ様では、衛生検査のスピードと効率の向上を目的に、今から10 年以上も前の1997 年から「3M™ ペトリフィルム™ 培地」を導入しています。

     

  • アンデルセングループ様 広島工場

     

  • アンデルセングループ様 つくば石窯

     

  • アンデルセングループ様 LMたまプラーザ店

     

  • 岡田寿氏

    株式会社アンデルセンサービス
    品質保証部 品質保証チーム チームリーダー

    岡田寿氏

  • 翁理絵氏

    株式会社アンデルセンサービス
    品質保証部 検査チーム

    翁理絵氏

  • 導入の背景

    お客様の要望が多様化し、それに応じて商品のアイテム数やバリエーションが拡大。そのため、寒天培地を用いた従来の方法では増加する検体数に対応するのが難しくなっていました。


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  • アンデルセングループ

    ペトリフィルム™ 培地の信頼性の高さと検査スピードの早さ、簡便さに着目。従来法との検査結果の比較検証によって、その効果が実証されたことから導入を決定しました。


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  • 株式会社マルハニチロホールディングス

    培地準備の時間が短縮され、作業や培養に要するスペースも削減できました。なかでも、黄色ブドウ球菌は従来法で48時間かかる培養が24時間で行うことができ、作業スピードの向上も実現しました。


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アンデルセングループ様の会社概要

  本社所在地   広島県広島市中区鶴見町2-19 ルーテル平和大通りビル
  創業   1948 年8 月1 日
  従業員数(連結)   7,905 名(2012 年2 月末現在)
  事業内容   パン・洋菓子の製造・販売、ベーカリー・カフェのFC運営、パンなどの業務用卸販売などあらゆるベーカリービジネスを展開。

導入の背景

検体数の増加に対応できる検査方法を模索

安全・安心の実現のために衛生検査を徹底

 
  • 岡田寿氏・翁理絵氏

    創業以来、安全・安心な商品づくりに取り組んできたアンデルセングループ様では、米国製パン研究所(AIB)で確立された食品安全管理システムをいち早く導入し、さらに、工場および本部の計5拠点でISO22000を取得するなど、全社をあげて品質保証活動を実践しています。

アンデルセングループ様では、ヨーロッパの伝統的なパンづくりを実践する小売直営店舗「アンデルセン」、冷凍生地によるベイクオフシステムを生かしたFC店舗「リトルマーメイド」、石窯パンに代表され食事用パンから菓子パン、洋菓子まで幅広い商品を量販店向けに製造・販売する「タカキベーカリー」など、多彩なブランドを展開。加えて、ホテルやレストランなどの業務用商品を開発し、供給するなど、さまざまな事業活動により、パンを通じてお客様の生活の向上に役立ちたいと考えてきました。
グループの主力商品であるパンは、微生物の汚染に弱く、消費期限の非常に短い食品。そのため、安全・安心な商品を提供するためには、商品や製造環境の衛生管理の検証を迅速で正確な微生物検査などにより行う、品質保証活動が必要不可欠です。

「パンは消費期限が非常に短い商品のため、お客様に高品質な商品をより良い状態で召し上がっていただけるよう厳しい検査条件を設定し、検査に合格した商品のみを市場に提供しています」(品質保証部品質保証チーム 岡田寿氏談)

安全・安心なパンづくりの根幹を担う「品質保証部」

 

アンデルセングループ様の品質保証活動において中心的な存在は、グループの専門業務を横断的に担当している株式会社アンデルセンサービス様の「品質保証部」。グループ全体の「安全・安心の仕組みづくり」を担う品質保証部では、各ブランドの商品や施設を対象とする検査、商品表示の統一など、品質保証に関する活動全般を幅広く行っています。

なかでも、商品の品質管理に欠かせない活動が、微生物検査。品質保証部が実施する微生物検査は、新商品の保存検査、商品の抜き取り検査、工場の機器類のふき取り検査、従業員の手指のふき取り検査など、多岐にわたります。

「当社では、消費期限を決定するために発売前の商品はすべて保存検査を実施します。衛生管理のために、店頭販売している商品も定期的に抜き取り検査を行うほか、原材料検査や製造環境のふき取り検査も行う必要があります。こうした検査をすべて従来法の寒天培地で行っていた当時は、培地調整や培地処分作業に時間がかかり、大変だったと聞いています」(品質保証部検査チーム 翁理絵氏)

世界一のクオリティベーカリーを目指すアンデルセングループ様では、季節の行事やイベント、顧客ニーズに合わせた新商品の開発を積極的に推進。さらに、デニッシュペストリー生地をハート型に焼き上げた専門店「デニッシュハート」やサンドイッチとサンドイッチ用パン専門店「イッツ サンドイッチ マジック」、ベーカリーレストラン「ブレッド&カンパニー」、焼きたてのデニッシュを提供するミニショップ「デニッシュバー」など、新業態の開発にも力を注いできました。その結果、品質検査の対象となる商品数は増加の一途をたどり、寒天培地だけでは対応するのが難しい状況に。そこで、新たな検査方法の検討が始まりました。

「検体数が増えるに連れて、寒天培地を使って培地調整をしていたのでは間に合わないという状況になり、もっとスピーディーに検査できる方法はないか、体系的に効率化できないかと、新たな検査法の検討が始まりました。そこで着目したのが、培地調整がいらない3M™ ペトリフィルム™ 培地でした」(岡田氏)



選定の理由

検査スピードの向上と効率化の実現が決め手

早さ、簡便さ、判定のしやすさを評価

 
  • 3M™ ペトリフィルム™ 培地

    より簡便かつスピーディーに検査できる微生物検査法を検討していた品質保証部が注目したのが、3M™ ペトリフィルム™ 培地。「 培地調整が不要で、開封するだけですぐに使用できる点」が大きな魅力でした。

    「ペトリフィルム™ 培地は、培地調整にかかる作業時間を短縮できるという点が大きかったですね。国内外で高い信頼を得ている品質の高さも評価のポイントでした」(岡田氏)

  • 培養後のコロニーが判定しやすい

    加えて、培養後のコロニーが判定しやすい点や、シャーレに比べて省スペースな点も作業の効率化に役立つと評価されました。

    「培養後のコロニーの色が染色され、はっきり見えるため、カウントしやすく、食品残渣などの異物を菌と間違えることもない。そういった面で、ペトリフィルム™ 培地は従来法や他社製品に比べて判定がしやすく、品質レベルが高いと判断しました。また、シャーレに比べて格段に薄いので、保管場所や培養スペースなどを削減できる点も高評価でした」(岡田氏)

実証実験の結果、導入を決定

 
  • 品質保証部では、従来の寒天培地との比較・検証試験を行って相関性を確認し、1997年からペトリフィルム™ 培地の「生菌数測定用ACプレート」「大腸菌群数測定用CCプレート」「E.coliおよび大腸菌群数測定用ECプレート」「カビ・酵母測定用YMプレート」を導入。さらに、2004年から「黄色ブドウ球菌測定用STXプレート」の採用も開始しました。

    「『黄色ブドウ球菌測定用STXプレート』の導入を決めたのは、判定までにかかる時間が従来法の半分で済むためです。これまで培養に2日間かかっていたものが1日で済み、コアグラーゼ試験と相関のある『黄色ブドウ球菌測定用STXディスク』を使用した確認試験もプラス1~3時間でできる。これは、大きなポイントですね。当社では、黄色ブドウ球菌が検出された従業員はサンドイッチなどの生ものを扱う業務に携わることができないという規定を設けているため、判定までの時間が短いというのは非常にありがたいです」 (岡田氏)

  • アンデルセングループ様

     

品質保証部では、「黄色ブドウ球菌測定用STXプレート」の導入時にも従来法との比較・検証試験を実施。信頼性を確認しました。

「検証作業としては、標準菌株を用いて、それまで実施していた卵黄加マンニット食塩寒天培地による検査と『黄色ブドウ球菌測定用STXプレート』を使用した検査を並行して行い、同等の結果が得られることを確認しました。また、手指から採取した黄色ブドウ球菌分離株でも同様の検証を行い、従来法と同等のデータが得られました。判定には専用ディスクを使用するので、疑わしいコロニーの判定も容易にでき、スムーズにペトリフィルム™ 培地へ切替えを行うことができました。実際に使用を開始すると、『黄色ブドウ球菌測定用STXプレート』はコンラージ棒を用いた塗抹作業が不要のため、一般生菌や大腸菌群の検査と同様に一連のピペット操作で作業を行うことができ、より作業の効率化につながることを実感しました」 (翁氏)

  選定の理由 1    ペトリフィルム™ 培地の信頼性を従来法との比較・検証試験で確認できた。
  選定の理由 2    培地調製が不要、作業の簡便さなど、作業効率の向上が期待できる。


効果・メリット

より早く、簡便に。品質検査の作業効率が向上

黄色ブドウ球菌の培養時間が半減

 

現在、アンデルセングループ様では、広島工場、千代田工場、秦野工場、つくば工場に検査室を設けて微生物検査を実施。一般生菌、大腸菌群、黄色ブドウ球菌の検査をはじめとする各種微生物検査に、3M™ ペトリフィルム™ 培地を活用しています。

  • 岡田寿氏・翁理絵氏

    「ペトリフィルム™ 培地はフィルムを袋から取り出すだけで使えるので、培地調整が必要な従来法に比べて習得しなければならない工程が少ないですね。新人のスタッフも1週間ほどで使い方に慣れてスムーズに作業できるようになります」 (翁氏)

    ペトリフィルム™ 培地の導入により、これまで48時間を要していた黄色ブドウ球菌の培養時間が24時間に半減するなど、課題だった検査時間の短縮には確実に効果が現れています。

    「ペトリフィルム™ 培地は培地調整が不要で、その分の時間を短縮できます。さらに、コロニーの判定がしやすく、黄色ブドウ球菌用に限って言えば、培養時間が半分で済むなど、トータルで見て検査時間を圧縮できるメリットは大きいと実感しています」 (岡田氏)

作業時間の短縮に加えて、作業効率の向上、作業スペースや保管場所の削減、廃棄のしやすさなどもメリットとして実感されています。

「従来法では、シャーレの積み上げ可能な枚数が少なく、広い準備スペースが必要でした。また、培養のための恒温器のスペースもかなり必要でした。それに比べ、ペトリフィルム™ 培地は薄いため、準備段階では枚数を気にせず重ねて置くことができ、接種後もかさばることがなく、作業、培養スペースを縮小できます。省スペースで作業が可能なため、検査台上の煩雑さがなくなり、効率的に作業を行うことができます。検査後の廃棄物もシャーレに比べるとかなり削減できます」 (翁氏)

検体数の変動にも柔軟な対応が可能

 
  • 3M™ ペトリフィルム™ 培地

    急な検査依頼により検体数が増えることもあり、従来法では培地に過不足が生じるといった問題もありましたが、ペトリフィルム™ 培地の導入により、検体数の増減にも柔軟に対応することが可能になりました。

    「当日の検体数の増減によって、寒天培地では調整した培地が足りなくなったり、余ってムダになることもあり、それが精神的な負担になっている側面もあります。用意した培地に限りがあるため、検査担当者には『失敗できない』というプレッシャーがありますが、ペトリフィルム™ 培地はそうした負担を感じずに作業することができます」 (翁氏)

  • 3M™ ペトリフィルム™ 培地

    こうして日々、積み重ねている品質検査の結果は自社開発システムで一元管理。品質保証の精度向上に役立てています。

    「データをもとにお得意先様に品質試験報告書を提出します。そういった文書には培地名を記載していますが、ペトリフィルム™ 培地の使用については、『公定法に準ずる試験法です』とご説明するだけでご理解いただけています」 (岡田氏)

パンの新たな可能性を広げる取組みに寄与

 
  • らくらく食パン
    「らくらく食パン」

    日常の食卓を彩るパンやお菓子に加えて、低アレルゲンのパンや介護食「らくらく食パン」などを開発し、パンの新たな可能性を追求し続けているアンデルセングループ様。微生物検査は、そういった新たな取組みを推進するうえでも欠かせない存在です。

    「アンデルセングループでは、卵や小麦粉などの原材料を使わないアレルゲンフリーのケーキやパンを販売しているほか、嚥下障害のある方にも食べやすい介護食『らくらく食パン』を開発・販売するなど、より多くの方々にパンのある生活を楽しんでいただくための商品開発を行っています。安全・安心であることは大前提ですから、今後はますます、確実かつスピーディーに判定結果が得られる検査が重要になってきます。こうした取組みにおいてもペトリフィルム™ 培地による検査を活用していく予定です」 (岡田氏)

安全・安心なパン・菓子の提供と、パンのある豊かな食生活の実現をめざすアンデルセングループ様。ペトリフィルム™ 培地は、パンの可能性を広げるさまざまな活動にお役立ていただいています。

「ここ数年、お客様の求める安全レベルが上がり、情報開示の要望が増えてきています。こうした市場の変化に応えていくためにも、我々、製パンメーカーはしっかりと品質保証を行っていく必要があります。品質管理は、我々の安全・安心への取組みの証明ともなり得るものですから、すぐれた検査法が開発されれば、これをいち早く導入していきたい。今以上に判定までの時間が短く、精度の高い検査法の開発を期待しています」 (岡田氏)

  効果・メリット1    培地準備にかかる時間と手間が不要になり、また黄色ブドウ球菌の検査がピペット作業だけで行えるなど、業務の効率化を実現できた。
  効果・メリット2    保管スペースや作業スペースが削減され、廃棄処理も軽減された。
  効果・メリット3    黄色ブドウ球菌の検査は従来法に比べ培養時間が2分の1となり、食中毒菌のリスク管理を迅速に行えるようになった。
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