日本マクドナルド株式会社様

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    店舗でばらつきがちな衛生管理を数値で可視化。
    クルーへの高い教育効果と、リスク対応の迅速化を実現。

    お客様の期待を超える新しい食のスタイルやサービスを提供するリーディングカンパニー日本マクドナルド様では社員・クルーへの衛生意識と、衛生検査の質とスピードの向上を図るため、2010 年から3M™ クリーントレース™ 衛生モニタリング製品を導入しています。

     

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  • 山下 安信 氏

    日本マクドナルド株式会社
    コンプライアンス本部
    品質管理統括部
    統括マネージャー

    山下 安信 氏

  • 草野  篤 氏

    日本マクドナルド株式会社
    コンプライアンス本部
    品質管理統括部
    マネージャー

    草野 篤 氏


  • 導入の背景

    日本マクドナルド様では、クルーと呼ばれる16万人以上のパート・アルバイト従業員の方々が店舗運営を担っており、彼らに対する衛生管理の独自のトレーニングプログラムを実践しています。中でも手洗い後の洗い残しをチェックするために従来の方法では検査結果に時間がかかる事、また教育的な効果がない事に課題がありました。


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  • 選定の理由

    導入に際しては、ATP 測定の有用性を数カ所の実店舗で検証を実施。日本マクドナルド様のニーズに合った検査結果が得られた事と3Mのグローバルサポートに期待を込めてクリーントレース™ 衛生モニタリング製品の導入を決定しました。


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  • 効果・メリット

    クリーントレース™ 衛生モニタリング製品の導入によって、その場で結果が出るのでリスクの予測と対応が迅速にすることが出来ました。また、検査結果がその場でわかる事によるクルーへのトレーニング効果が、予想以上に高いという事がわかりました。


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日本マクドナルド株式会社様の会社概要

  本社所在地   〒141-0032 東京都新宿区西新宿6-5-1 新宿アイランドタワー
  設立   2002 年07 月01 日(持株会社制移行時に新設)
  資本金   1 億円
  売上高   -
  従業員数(連結)   3,801 名(2009 年12 月31 日現在)
  事業内容   ハンバーガー・レストラン・チェーンの経営並びにそれに付帯する一切の事業

導入の背景

創業時からの精神 "Clean as you go"を実践するために

 

日本マクドナルド様のミッションは、お客様にとって「お気に入りの食事の場とスタイルであり続けること」これを達成するために「品質」「サービス」「価値」と並んで「清潔さ」を追求しています。

創業者レイ・クロック氏が"Clean as you go"を唱え、店舗・厨房の清潔さを徹底したことが、現在までマニュアルのひとつひとつの業 務や厨房機器の設計にまで活かされ、実践されています。

品質管理の司法機能の役割を果たすコンプライアンス本部 品質管理統括部

 

世界中どこのお店で利用しても共通の品質とサービス、衛生管理を同じ基準で提供しているマクドナルド様。共通のグローバル基準を元に、日本マクドナルド様では品質・安全に関する監査部門を1999年から設置し、現在はコンプライアンス本部 品質管理統括部がその役割を担っています。

「コンプライアンス本部 品質管理統括部は会社組織の中で食の安全、衛生、品質に関わる、いわば三権分立の司法機能という位置づけに当たります。立法に当たる営業やマーケティングなどの部署でつくられたプログラムやルールが関係法規や社会的な環境と照らして適切かどうか。また、行政に当たる店舗がそれらの決められた手順に従い実行しているかどうかを審査・監査する役割を担っています。逸脱した事実、問題が発生した場合には営業を中断してでも改善するという権限をもっています。」(コンプライアンス本部 品質管理統括部 統括マネージャー 山下安信氏談)

クルーに対する衛生トレーニングが機能しているかを監査

 

日本マクドナルド様では、クルーと呼ばれる多くの従業員の方々が店舗を担っており、彼らに対する衛生管理の教育を行うための独自のトレーニングプログラムを構築し実践しています。特に重視しているのが“手洗い”で、“衛生管理は手洗いに始まり手洗いに終わる”として教育を徹底していますが、難しさを痛感していました。

「手洗いをはじめとした衛生に関わる行動は、人それぞれの生活習慣と深く結びついていますから、指導してもなかなか直らない、いくら教えても普段のやり方に戻ってしまう場合があります。そういうことも踏まえて衛生レベルの向上を図るためのトレーニングプログラムが必要です。そうしたプログラムがうまく機能しているかどうかをチェックするのが、私たち品質管理統括部の役割なのです。」(コンプライアンス本部 品質管理統括部 マネージャー 草野篤氏談)

その場で結果が出る衛生検査を求めていた

 

「手洗いのチェックの方法として、従来から実施していたのは微生物検査でした。クルーの手指の拭き取り検査をして、見た目はきれいに見えますが、実際は検査結果が出ないと分かりません。3週間位経ってから結果が届いて、あなたの手には○○菌がいました、と伝えても本人は何もピンときません。つまり、微生物検査は手洗いのデータは取れても教育的な効果が全くなく、検査を実施することが目的になりがちでした。この方法には満足できない、何とかしなければならないと思い、その場で結果が出る検査方法がないか検討していました。」(草野氏)



選定の理由

その場で結果が出るATP測定に10年前から注目していた

 

検査によって教育的な効果を得るために、その場で結果が出るものを検討した結果、ATP測定に注目しました。ATP測定は、洗浄後の残留物を秒単位で定量的に測定できる事に特徴があります。

手洗い後の汚れを測る最適な方法だと判断し、ATP測定機器の導入を検討しました。

「ATP測定と出会ったのは10年前です。ATP測定は、その場で結果が分かり、その場で本人に伝えることができますし、行動をその場で変えられます。これは当社の抱える課題の解決にはうってつけだと確信していましたが、当時は、衛生管理にかけるコストとそのリターンとのバランスという点で、社内外の環境が導入には時期尚早でした。しかし、昨今、食の安全に対する話題が増え、社内での衛生管理の意識が高まるなかで、ATP測定の導入についても理解を得る事ができました。」

実店舗でATP検査を行い、最適性を評価

 

ATP測定の導入に際して、数社から提案を募り、導入の効果を検証する実証実験が行われました。数箇所の実店舗で同じ条件のもとにATP測定の検証を行い、その結果のプレゼンテーションを経て、スリーエムの製品に決定しました。

  選定の理由 1    ATP測定は、洗浄後の残留物を秒単位で定量的に測定できた
  選定の理由 2    数か所の実店舗での検証をもとに日本マクドナルドのニーズにあったデータを得ることができた
 

「お店での検査は、私自身も数えられないくらい行いました。お店での検証は、機器の性能の高さを比べるのではなく、日本マクドナルドの衛生検査として適しているかを見る事でした。3Mさんを採用した理由は、そこにあります。機器の性能だけを掘り下げて、機器が高性能であるかを評価するのであれば店舗検証は不要です。日本マクドナルドのニーズにあったデータが得られ、コストを含めて、お店に合った提案を3Mさんはしてくれました。」( 草野氏)

「加えて、スリーエムさんのグローバルなサポートがある事も、世界中に展開するマクドナルドにとって、導入しやすいという評価もありました。」( 山下氏)

クリーントレース™ ATP測定機器UNG3とクリーントレース™
ATP測定用試薬UXL100を利用した検査プロセス

  •  確認したい部分をふき取る

    1. 確認したい部分をふき取る

  • 左右に約5 秒間振り試薬を反応

    2. 左右に約5 秒間振り試薬を反応

  • 約10 秒で測定結果が表示

    3. 約10 秒で測定結果が表示

  • チューブを機器に差し込み測定

    4. チューブを機器に差し込み測定



効果・メリット

ATP測定機器の導入は将来の損失を未然に防ぐ

 

こうした経過を経て、品質管理統括部では、2010年4月に「3M™クリーントレース™ ATP測定機器ルミノメーター UNG3」と「3M™クリーントレース™ ATP測定用試薬UXL100」を導入しました。

ATP測定機器の導入に関して、具体的にはどのように社内の承認を得たのでしょうか。導入に伴うコストアップの懸念はなかったのでしょうか。

「衛生検査の質とスピードが上がり、改善が早くなるという提案をしました。フードセーフティにおいて、1万円投資したから10万円のリターンがすぐにあるかというとあり得ない。将来の損失を未然に防ぐために今、改善できることをする、例えば、何かあったときに、従来の微生物検査だと、2~3週間先まで結果を待つことになり対策が後手にまわるリスクがありますが、ATP測定ですと、その場で結果が出るのでリスクの予測と対応を迅速にすることが出来ます。こうしてATP測定機器の導入の投資に見合うリターンは十分にあると社内の理解を得る事ができました。」( 草野氏)

ATP測定の一番の目的は、手洗いのトレーニング

 

クリーントレース™ ATP測定機器UNG3とクリーントレース™ ATP測定用試薬UXL100の導入が始まって約2ヶ月。実施店舗数は約300店舗に上り、期待通りの結果を見せ始めています。(2010年6月に取材)

「ATP測定の一番の目的は、手洗いのトレーニングにあります。クルーの皆さんはマニュアルに沿って手洗いを行っていますから、きれいになっていると思い込んでいます。しかし、ATPで検査をして数値を確認してから、もう一度洗い直してみると数値が変化している。それで、洗い残していた事に気づいてもらえて、洗い方を見直すという事になる。手洗い手順は全員が知っていますので、洗い方をティーチングするのではなく、洗い残しやすいポイントやコツなどをコーチングすることができるようになるので、教え手と受け手の両者にとって、まさにトレーニングとして効果的であると思います。」 (草野氏)

「日本マクドナルドのクルーは、15歳の高校生から80歳台の方まで様々です。いきなりATPの検査をしますと言っても全く何のことだか理解されない。そんな時は、小さい時にした覚えのある歯ブラシで歯を磨いて歯垢が残っていると歯が赤く染まるもの(染出し)の手指版で、手洗いの洗い残しがないかをみているんだよと説明します。常に入れ替わる経験値の浅いクルーにも基準となる衛生教育を施し、一定レベルに達してもらうためには、わかりやすく説明する事も必要です。洗い方によって数値が違うという事が、その場ですぐに目で見て分かるので、心から納得してくれます。そのことが検査を受けていないクルーにも広がり波及していくので、トレーニング効果としては非常に高いと思っています。」 (草野氏)

データの解析により次の衛生管理ステージに行くための提言

 

また、トレーニングの目的だけでなく、集積したデータの解析から得られるメリットにも関心を向けています。

各店舗に保管されているフードセーフティチェックリスト「1年間のデータを集計したら、数値になりにくく目に見えないところも、見えてきて、いろいろなことが分かってくると思います。例えば、これまでの微生物検査と実施しているATPの測定値のデータをつきあわせる事によって、微生物とATPの相関関係が見えてくる事も期待しています。単に自分たちの衛生管理の指標とするだけでなく、厨房の衛生管理の検証など、広く活用していけるような形になれば良いと思います。」( 山下氏)

今後、品質管理統括部では、ATP測定を衛生管理教育を目的とした活用を行いながら、蓄積したデータの解析によって、次の衛生管理ステージに行くための提言ができるのではないかと、期待しています。

「加えて、アジア・パシフィックゾーンで最もマーケットシェアが大きい日本マクドナルドの店舗で集めたデータを元に、ATP測定の有効性を3Mさんと共に海外のマクドナルドにも提案していこうと考えています。」 (山下氏)

  効果・メリット 1     衛生検査の質とスピードが上がり、改善が早くなった
  効果・メリット 2     手洗いのトレーニングツールとして効果的であった
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