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医療用製品
モニタリング電極に関するトラブルシューティング
  • モニタリング電極に関するトラブルシューティング

    臨床現場では一日あたり700ものアラームが発生しているという報告があります。※1 モニタリング電極に関連したトラブルの原因を究明しその解決に時間を費やすことは、非常に骨の折れる作業です。3Mは、モニタリング電極に関連したトラブルの様々な要因を特定し解決するために、サポートします。

    波形品質に影響を与える可能性のある要因の例

    • 皮膚のインピーダンス(接触抵抗):流れる電気信号に対する皮膚の接触抵抗は、心臓から電極への電気信号の伝達を妨げます。
    • 患者の体動:患者の体動はモニタリングしている波形に影響を与え、モニターがアラームを正しく認識するのをより困難にする可能性があります。
    • 通電性:リード線内に断線があると、電気信号がモニターに到達しなくなります。また、ケーブルやリード線が完全に接続されていないことも電気信号が到達できない要因となります。
    • モニタリング電極:新しい電極を使用することで、皮膚にしっかりと密着し、しっかりとした粘着と導電が実現します。
    • リード線:リード線内に断線があると、電気信号がモニターに到達しなくなります。
    • 他の医療機器との干渉:電源コード、輸液ポンプ、人工呼吸器などの近くの干渉源から波形に影響がある場合、前処理剤を使用し角質化された皮膚を除去すると影響を減らせる場合があります。
    • 装置:モニターの設定は、波形品質とアラームの精度に大きな影響を与える可能性があります。

トラブルシューティング

  • 心電図の読み取り

    心電図の読み取り

    健康な患者の正常なモニタリング電極の波形はこのように見えます。

  • “接続できていません”のエラーメッセージが出たら

    “接続できていません”のエラーメッセージが出たら

    1. 通電性:すべての電極とリード線が接続されているか確認してください。
    2. 装置の確認:モニターに接続されているリード線の数が正しいか確認してください。
    3. 電極:電極のゲルが乾いていないか確認してください。
    4. 皮膚の接触抵抗:皮膚を清潔にし、角質化された皮膚を除去してください。
    5. リード線の接続:リード線を一度抜いて再接続してください。
  • ベースラインが安定しないとき

    ベースラインが安定しないとき

    1. 皮膚のインピーダンス(接触抵抗):皮膚を清潔にし、角質化された皮膚を除去してください。
    2. 患者の体動:患者の体動はモニタリングしている波形に影響を与えるので、大きな筋肉から電極を離して貼付してください。
    3. 装置:不要なアラームを減らすために、モニターの設定を見直します。
    4. モニタリング電極:すべての装着位置に同じモニタリング電極を使用してください。
    5. 通電性:すべての電極およびリード線の接続を確認してください。
    6. リード線の接続:リード線を一度抜いて再接続してください。
  • 波形にノイズが多いとき

    波形にノイズが多いとき

    1. 皮膚のインピーダンス(接触抵抗):皮膚を清潔にし、角質化された皮膚を除去してください。
    2. 他の医療機器との干渉:すべての電源コードをモニタリング電極のコードおよびリード線から離してください。
    3. 装置:不要なアラームを減らすために、モニターの設定を見直します。
    4. 電極:電極のゲルが乾いていないか確認してください。
    5. 通電性:すべての電極とリード線が接続されているか確認してください。
    6. リード線の接続:リード線を一度抜いて再接続してください。
    7. 患者の体動:制御が難しい筋肉振戦の可能性があります。
  • 断続的に波形の乱れが見られるとき

    断続的に波形の乱れが見られるとき

    1. 通電性:すべての電極およびリード線の接続を確認してください。
    2. 皮膚のインピーダンス(接触抵抗):皮膚を清潔にし、角質化された皮膚を除去してください。
    3. 電極:電極のゲルが乾いていないか確認してください。
    4. 静電気との干渉:患者に触れる前にベッド柵などの金属部分に触れ、静電気を取り除いてください。
    5. リード線の接続:リード線を一度抜いて再接続してください。
  • 患者の体動により波形の乱れが見られるとき

    患者の体動により波形の乱れが見られるとき

    1. 患者の体動:患者の体動はモニタリングしている波形に影響を与えるので、大きな筋肉から電極を離して貼付してください。
    2. 皮膚のインピーダンス(接触抵抗):皮膚を清潔にし、角質化された皮膚を除去してください。
    3. 通電性:すべての電極とリード線が接続されているか確認してください。
    4. 装置:不要なアラームを減らすために、モニターの設定を見直します。
    5. 電極:電極のゲルが乾いていないか確認してください。
    6. 他の医療機器との干渉:輸液ポンプなどの他の医療機器からモニタリング電極のコードおよびリード線を離してください。
    7. リード線の接続:リード線を一度抜いて再接続してください。
  • 波形の振幅が小さいとき

    波形の振幅が小さいとき

    1. 装置:波形の振幅を大きくするために、モニターの設定を見直します。
    2. 通電性:すべての電極およびリード線の接続を確認してください。
    3. 皮膚のインピーダンス(接触抵抗):皮膚を清潔にし、角質化された皮膚を除去してください。
    4. 他の医療機器との干渉:輸液ポンプなどの他の医療機器からモニタリング電極のコードおよびリード線を離してください。
    5. 電極:電極のゲルが乾いていないか確認してください。
    6. リード線の接続:リード線を一度抜いて再接続してください。
  • 出典

    1. Cvach M, Monitor Alarm Fatigue: An Integrative Review, Biomedical Instrumentation & Technology, July/August 2012, pgs 268-277.

    【注意事項】前処理剤の使用は、小児患者には推奨されません。