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通常、水素、窒素、液化天然ガス、酸素、アルゴンなどの液化ガスは、沸点(液体水素の場合20K)を下回る温度でタンク内に貯蔵されています。タンクは二重殻構造を備え、環状空間には断熱材が充填されています。この貯蔵を、極低温/低温貯蔵といいます。これまで極低温貯蔵容器の環状空間の充填材には、膨張したガラス質火山岩(パーライト)が使用されるのが一般的でした。
3M™ グラスバブルズは熱効率、耐久性、軽量化の観点で、パーライトを大幅に上回る長所を備えています。ガラスを人工的に球状に仕上げており、熱伝導率が小さく耐圧強度が大きいことから、従来の極低温断熱材を上回る効率と効果を発揮する代替材料となっています。
水素経済の重要性は今後ますます高まるでしょう。その中で、水素という燃料源をどう輸送し貯蔵するかが経済的に大きな課題となります。3M™ グラスバブルズは、液体水素貯蔵タンクからのボイルオフガスの排出量を大幅に抑えます。したがって、世界が化石燃料から持続可能な水素系エネルギー源へ移行するにあたり、欠かせない製品となっています。
3M™ グラスバブルズは熱伝導度が小さく、極低温断熱に最も適した製品となっています。極低温貯蔵では、ボイルオフレート(液化ガスが蒸発により失われる率)が重要な検討課題です。
3M™ グラスバブルズを活用することで、たとえば大容量同心球形貯蔵タンクに水素を貯蔵した場合で、ボイルオフレートを最大44%抑制します。
断熱性能に優れながらも嵩密度が小さい3M™ グラスバブルズを活用することで、タンク容量を増やしたり、貯蔵容量を同程度に維持しつつタンクの設計設置面積を抑えたりすることが可能です。
さらに3M™ グラスバブルズの強度と形状が、その耐久性を高め、取扱いを容易にしています。3M™ グラスバブルズの全ての特徴が、用途の汎用性を高めているのです。
3Mでは、サプライチェーン、グローバルセールスチーム、カスタマーサービスネットワークを活用し、極低温貯蔵断熱の最適化をサポートしています。
多様な要件に対応するため、さまざまなフォーマットのパッケージを提供しています。3M™ グラスバブルズは他の断熱材とは異なり、現場で加工する必要がありません。そのため、設置作業を効率的に行うことができます。
3M™ グラスバブルズは優れた断熱性能を備えているため、パーライトと比較してボイルオフレートを抑えることができます。また、他にも、極低温貯蔵用途として注目すべき長所を備えています。
MLI;マルチレイヤ―インシュレーション(多層断熱、別名スーパーインシュレーション)は、極低温貯蔵された液化燃料の輸送によく用いられる円筒型タンクに使用されています。MLIは熱衝撃や振動による影響を受けやすく、そのため断熱材の劣化を引き起こしやすい傾向があります。またコールド・スポットを生じる原因にもなり得ます。さらにMLIは固定断熱ソリューションであるため、取り外しや改修が容易ではありません。
1960年代初頭、NASAステニス宇宙センターに容量189m3 (50,000ガロン)の水素貯蔵タンクが建設されました。この球形の極低温貯蔵タンク(Horton)は、パーライトを充填した真空環状部を有する二重殻構造を備えていました。2000年に入ると、NASAは液体水素貯蔵システム全体から蒸発して失われる水素の量を抑える方法を模索し始めました。ケネディ宇宙センターの極低温試験研究所の指揮のもと、タンクの断熱材に3M™ グラスバブルズを使用した評価が開始されました。10年以上に及ぶ連続稼働評価を経て、公開された技術文献には、ボイルオフが平均44%抑制できたことが記述されています。
本製品にご興味をお持ちの方は、右記の3M™ グラスバブルズK1製品に関する詳細をご確認いただくか、お問い合わせフォームを開いてご入力、送信してください。