30年以上この仕事をやっているので、自分は慣れた昔ながらの方法で研磨作業をしがちでした。ところが若手が使っていたスコッチ・ブライト™ CNSベベルブラック(以降ベベルブラック)をちょっと拝借したら「これは使える!」と思いましたね、驚きでした。たとえばレーザー溶断後のバリトリ作業。従来はまずフレキシブル砥石で粗取りを行い、仕上げにペーパー砥石と2工程をかけていました。試しにベベルブラックに変えてみたら「1工程で一発完了!」。以前は削れ過ぎに気をつけていましたがこれは適度なクッション性が効いていてワークは削れ過ぎずに除去したい微細なバリだけ素早く削ることができました。それ以来愛用させてもらっています。私も古い職人肌ですので、昔から使い慣れたなじみの砥石を使わなくなるのはちょっとさびしい気持ちにもなります。しかし日々変化していく昨今、会社経営を考えたら新しい代には新しいことを積極的に取りいれないと会社も伸びていかないと思っています。たとえグラインダ-作業でも従来の職人技的なやり方にこだわっていたらいけないのかも知れないですね。
会社の中で一番初めにいろいろなものを試すのが私の役割の様になっています。無理強いはしませんが、私が試して気に入ったものは自然に会社内でそれが広まっていく様です。通常、溶接直後はまだ鋼材が熱い状態ですので、従来の砥石や、ペーパーでは発熱が大きくワークに焼けが生じてし まいがちでした。そのため以前は鋼材の熱がさめるまで少し待ってからグラインダーがけ作業を行なっていました。ところが3M™ キュービトロン™ II ファイバーディスク982Cで荒削りを行い、3M™ キュービトロン™ II Tフラップディスク957A 60+で目消し作業を行なうと、従来品と比べて研磨熱の発生が断 然少ないことに気がつきました。そのためワークの焼けを気にせず溶接後にすぐに研磨作業に移れます。しかも研削 スピードも断然速いので大幅な作業時間短縮が可能になりました。そして最終仕上げにはスコッチ・ブライト™ CNSベベルブ ラック(以降ベベルブラック)を使用します。ワークへのなじみ性が良く削れ過ぎの心配ないため、隅々まで気楽にキレイに素早く最終仕上げが行なえます。この3点セットのおかげで今では「ちゃっちゃと仕事がはかどります」。私のお気に入りセットになっていますね。