印象トラブル対策

印象材間のはがれ


  • 印象材間のはがれ

     

    状態:

    トレーマテリアルとウォッシュマテリアルが結合、一体化していない。もしくは接着していない。

     

     

    発生する問題:

    修復物の適合不良

     

  • 考えられる原因 1

    印象操作の時間が、印象材の既定の操作時間を超えた。

    解決する方法 1

    添付文書に指示された操作時間内に印象操作を完了させます。

  • 考えられる原因 2

    二回法の場合、トレーマテリアルの表面が汚染されていた。

    解決する方法 2

    シリコーン印象材の場合、ラテックス手袋で触れないように注意します。テンポラリークラウン用即時重合レジンの未重合層に触れないよう注意します。

マージン部分の気泡


  • マージン部分の気泡

     

    状態:

    支台歯マージンや、その周辺の気泡。

     

     

    発生する問題:

    修復物の適合に影響する。

     

  • 考えられる原因 1

    トレーにトレーマテリアルを盛る際に気泡が混入した。

    解決する方法 1

    トレーに印象材を盛るときには、トレー底部までミキシングチップ先端が到達した状態で注入し、気泡が混入しないようにします。

  • 考えられる原因 2

    シリンジ注入の方法が不適切だった。

    解決する方法 2

    口腔内チップ先端をマージンまで到達させ、注入している印象材の中にチップ先端が潜った状態でウォッシュマテリアルを注入し、気泡の混入を防ぎます。

    全周をとぎれることなく連続して注入します。

  • 考えられる原因 3

    支台歯周辺の血液や唾液の影響を受けた。

    解決する方法 3

    適切な歯肉圧排を行い、水洗、乾燥します。

  • 考えられる原因 4

    歯肉圧排が不適切だった。

    解決する方法 4

    歯肉圧排を適切に行います。

    場合によってはダブルコード法を検討します。

  • 考えられる原因 5

    歯肉圧排の時間が不足し、出血や滲出液の影響を受けた。

    解決する方法 5

    血液や滲出液の影響を防ぐため、ウォッシュマテリアル注入直前まで圧排糸を歯肉溝に挿入しておきます。

    場合によってはダブルコード法を検討します。

頬舌側でのフレアーの発生


  • 頬舌側でのフレアーの発生

    状態:

    V字溝の気泡。

    発生する問題:

    不正確な形態再現。

  • 考えられる原因 1

    トレーの挿入が不適切だった。

    解決する方法 1

    トレーをゆっくりと挿入する。

    添付文書の操作時間内にトレーの挿入を完了させます。

  • 考えられる原因 2

    シリンジ注入が不適切だった。

    解決する方法 2

    口腔内チップ先端をマージンまで到達させ、注入している印象材の中にチップ先端が潜った状態でウォッシュマテリアルを注入し、気泡の混入を防ぎます。全周をとぎれることなく連続して注入します。

  • 考えられる原因 3

    印象材が少なすぎた。

    解決する方法 3

    印象材の量を増やします。

  • 考えられる原因 4

    トレー挿入完了後に、トレーを動かした。

    解決する方法 4

    トレー挿入を完了したら、トレーを動かしません。