クリンプロ™ クリーニング ペースト PMTC用は、クリーニングから仕上げまでカバーできる、便利なワンペーストタイプです。
しかし、臨床成果に結びつけるためには、使用方法を正しく把握しておく必要があります。
本コンテンツでは、クリンプロ™ クリーニング ペースト PMTC用の性能をフルに活かして効果的に使用していただくため、臨床例を用いながら解説していきます。
30歳 女性
定期メンテナンス受診者
清掃状態は良好。但し、歯面の光沢が失われている。
歯面にペーストを塗布し、清掃状態がよければ最初からラバーカップでスタートします。研磨粒子が崩壊するまで1歯あたり15秒程度を目安にコントラを1歯ずつ1方向に進めます。
(回転数 500~1,000ppm)
ペーストが白っぽく変化してきたら、余剰なペーストはバキュームで吸引して、粗い粒子を排除するのがポイント。
この時、歯面には細かくなったペーストが一層残ります。
ラバーカップ内部からペーストが逃げないように、歯面に密着させながら1歯ずつ仕上げ研磨をします。この時、ペーストは追加しません。
水洗・乾燥し、PMTC後の状態を確認します。
歯面に光沢感と滑沢感がみられた。
セルフケアでは、クリンプロ™ 歯みがき ペーストを提案。
写真提供 : 加藤 正治 先生(東京都ご開業)
定期メンテナンス、ホワイトニング、う蝕などの症例には、エナメル質の硬度回復、耐酸性向上などの歯質強化を目的とした健康増進のためのケアを提案しましょう。
クリンプロ™ 歯みがき ペーストには、歯質強化に有効な成分fTCPとNaF(フッ化ナトリウム)が含まれています。セルフケアでは、クリンプロ™ 歯みがき ペーストを継続使用することで、PMTCとの相乗効果を期待します。
17歳 女性
ステインが沈着し、歯肉炎がみられる。
ステインが落ちるまでペーストをこまめに追加しながら丁寧に研磨します。歯肉を傷つけないようにカップ形状のソフトブラシを使用。
(回転数 500~1,000ppm)
口蓋側は、凹凸が大きくラバーカップでは歯面にフィットしないため、フラット形状、カップ形状、ポイント形状のブラシを使い分けるとよいでしょう。
ステインが落ちたら余剰ペーストは吸引します。仕上げ段階では歯肉を傷つけないやわらかいラバーカップを使用。ペーストは追加せずに1歯ずつ1方向にコントラを進めます。
水洗・乾燥し、PMTC後の状態を確認します。
ステイン・プラークの除去が確認された。セルフケアで歯肉炎が消退したら、再度PMTCを予定。
写真提供 : 加藤 正治 先生(東京都ご開業)
44歳 男性
歯面がバイオフィルムで覆われている。
歯垢染色液に染まった部位は、ペーストを使う前にサブソニックブラシ(振動エアスケーラー接続型ナイロンブラシ)などで清掃します。
水洗後、初期う蝕や充填されたコンポジットレジンの有無をチェック。もう一度、染色して染まる部位を確認します。(左上1番はコンポジットレジン表面が劣化して染色)
バイオフィルムの除去には、かき取る効果が高いブラシを選択。必要に応じてラバーカップで仕上げ研磨をします。
水洗・乾燥し、PMTC後の状態を確認します。バイオフィルムが除去され、エナメル質に光沢感がみられた。左上1番のコンポジットレジンは、再研磨が必要。
写真提供 : 加藤 正治 先生(東京都ご開業)
販売名:クリンプロ クリーニング ペースト PMTC用 届出番号:13B1X10109000259
販売名:クリンプロ トゥース クリーム s(ソフトミント フレーバー)、クリンプロ トゥース クリーム c(シトラスミント フレーバー)(医薬部外品)