接着剤群ごとに特性が異なるため、接着剤での接合がうまくいかなかった理由を把握することが重要です。
接着剤での接合がうまくいかなかった場合、別のプロジェクトでも同様の結果になってしまうと、別の接着剤を試してみる気にならないかもしれません。作業者が従来の接合方法でうまくやってきたのであれば、なおさらその傾向が強くなります。構造用接着剤をあきらめる前に、なぜその接着剤での接合がうまくいかなかったのか、調べることが重要です。例えば、表面処理、応力モード、硬化時間などのプロセスの問題のほか、接着剤の特性と物理特性(弾性率や伸びなど)とのミスマッチや、要求される環境耐性などの最終使用時の問題もあったのかもしれません。構造用接着剤の化学成分は非常に多くの種類があるため、3Mでは、製品カテゴリごとに多くの選択肢を用意しており、失敗の原因が分かれば、別のソリューションを選択するサポートが出来ます。
たとえば、構造用接着剤の主要な製品群にはアクリル、エポキシ、ウレタンの3つがあり、これらはすべて強力な接着剤ですが、それぞれメリットは異なります。アクリルは強度の到達が最も速く、エポキシは全体強度が高く優れた耐環境性を持ち、ウレタンの製品はエネルギー吸収性や振動減衰性があります。保存可能期間、強度の立ち上がり、必要な表面処理などの加工時の特性も、組み立て時に構造用接着剤がどの程度うまく機能するかに影響します。
粘度は、接着剤塗布状態に影響します。低粘度の接着剤は、隙間を埋めるようなじみますが、水平でない表面上では流れてしまいます。高粘度の垂れない接着剤は、立面でも垂れませんが、塗布時に対象範囲をカバーするためには塗り広げる必要がある場合があります。3Mではさまざまな生産ニーズを満たすため、様々な粘度の接着剤ラインナップを持っています。
7MPaのせん断強度は、構造用とされる接着剤の必要条件ですが、実際の用途の多くはそれよりはるかに強力な接着剤を必要としています。必要な強度が分かれば、接合に失敗するリスクを冒したり、接合強度を必要以上にしたりすることなく、適切な接着剤をテストし選択するサポートが可能です。
瞬間接着剤の可使時間はゼロなので、部品は最初に正確に貼り合わせる必要がありますが、その後すぐに次の加工工程に移行できる強度が得られます。可使時間が長いほど、接着剤が硬化する間に部品の配置を調整する時間が増えます。瞬間接着剤(シアノアクリレート)はその名のとおり瞬間ですが、他の化学成分の接着剤の可使時間は、配合にわずかな変化を加えることで調整が可能です。
伸びは、破断前の接着剤結合部の伸びや屈曲の程度を測定するもので、当然ながら用途によって要求される伸びは大きく異なります。非常に強固な結合では、加えられたエネルギーのほとんどすべてが伝達されます。例として、ゴルフクラブのヘッドとシャフトを結合する際には強固な結合が必要です。特装車のパネルの接着など他の用途では、騒音や振動を減らすためエネルギーを吸収できる柔軟性を向上させた接着剤の方が適している可能性があります。
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