電気絶縁用ビニールテープ

3Mの電気絶縁用ビニールテープは、600Vまでの低圧の電気工事での絶縁保護や、車、建設機械、鉄道車両、船舶、製造設備などのワイヤーハーネスの結束、絶縁、識別などで使用されています。強くてしなやかなポリ塩化ビニール樹脂 (PVC)を使用したテープ基材は絶縁性能に優れ、高い湿度や、酸・アルカリ腐食が起こりやすい環境下でもご使用いただけます。

なかでも プレミアム 電気絶縁用ビニールテープは、高熱の環境や、氷点下でも使用できるうえに、難燃性能を有しています。また海外でも安心してご使用いただけるUL規格認定品です。(スーパー88は、MIL規格にも準拠しています)

もし、ビニールテープを巻くときに、凹凸の段差があったり、隙間が狭すぎてテープが入らないときは、最初にマスチックテープを使用して凹凸を平らにしたり、隙間埋めしてください。その後 ビニールテープを巻くことで、綺麗に仕上げることができます。

テープの厚さ
  •  テープの厚さ

    紙のように薄いテープでも電気絶縁性能をもちますが、テープが破れないようにするために普通はテープを重ね巻きして使用します。

    • 電気絶縁用ビニールテープの通常の厚さは 0.1~0.2mmです。
    • 薄いテープはワイヤーハーネスの結束や識別などで使われます。
    • 厚いテープは、600Vまでの一次電気絶縁として使われることが多いです。
    • さらに厚い0.22~0.25mmの頑丈なテープは、より過酷な環境条件(ワイヤーハーネスの結束時に摩耗で裂けやすいなど)で使われます。
    • 厚いテープは、600Vまでの一次電気絶縁として使われることが多いです。テープの厚みは絶縁耐力の特性にも影響します。テープを重ね巻きして厚みを増すことで絶縁耐力は増します。また、屋外での耐紫外線性能も上がります。
使用温度
  • 使用温度

    すべてのテープが高熱や極寒の環境で使えるわけではありません。吹雪の最中や冷凍庫の中など、非常に寒い環境で作業せざるをえない場合は、「凍結」しない粘着剤を使用したビニールテープを選んでください。高熱の環境では、剥離や材料の劣化がもとで絶縁性能が失われないようにするために、テープは高温対応のものを選ぶようにしてください。

    • 3Mの プレミアム 電気絶縁用ビニールテープ(スーパー33+、スーパー88)は、-18ºC~105ºCまでの幅広い 温度でご使用いただけます。
    • これらのテープは、氷点下の状態でもしっかりと粘着するように設計されています。ほとんどの一般用テープは、冷たい表面に対しては粘着力が弱くなります。
    • 非常に熱い環境において、一般用テープは最初に貼り付けた場所から動いたり、接着剤がべとべとになったりすることがあります。ワイヤーハーネスの結束用途でご使用していて、熱をもつ環境でも粘着力を保ちたいときはテープの高温特性をよくご確認ください。
    • もし過酷な環境でマスチックテープに上巻きする場合は、3Mの プレミアム電気絶縁用ビニールテープをお勧めします。
絶縁耐力
  • 絶縁耐力

    600Vまでの一次電気絶縁をとるために、電気絶縁用ビニールテープは使われます。ビニールテープの粘着剤には、腐食を生じさせないような特殊な材料が使われています。テープ厚が厚いテープを使用したり、テープを重ね巻きすることでテープ厚を増すと、さらに絶縁耐力は上がります。絶縁耐力は、厚さあたりの電圧として確認することができます。

    • 600Vまでの低圧の電気工事において、ビニールテープは、絶縁、結束、耐摩耗、耐破裂などの目的でご使用いただいています。
    • 高圧の電気工事では、高圧絶縁用テープをご使用ください。
    • ただし高圧絶縁用テープを巻いた後に、ビニールテープを上巻きすることがあります。ビニールテープを上巻きすることで、破裂や、摩耗、腐食性汚染物質から保護することができます。
テープの伸び
  • テープの伸び

    テープの伸びは、テープを巻いた後の保護とシーリング性能に影響する大事な特性です。伸びがよいテープは引張強度も強いです。職人の皆さんが、なめらかに、そして均一にテープ巻きするためには、柔らかく、凹凸のある表面に対してもしっかりと貼りつくテープを選ぶことが大切です。

    • 3Mのプレミアム 電気絶縁用ビニールテープ(スーパー33+、No.35、スーパー88)は、元の長さの2倍以上まで 伸びます。
    • 3Mのプレミアム 電気絶縁用ビニールテープを巻くことで、長い期間汚染物質が侵入してくることを防げます。
    • これらのテープは工事の作業中でも切れにくいため作業しやすいです。
粘着力
  • 粘着力

    テープのはがれは、粘着剤の劣化やテープの巻き方など、さまざまな原因によって生じます。汚染物質や熱が原因となることもあります。テープがほどけてくると、そこから腐食が進行することがありますのでご注意ください。対スチールの粘着力試験は、スチール材料の表面からテープを引っ張るために必要な力を評価します。また自背面試験は、テープ本来の使い方による粘着力の強さをはかる試験のひとつです。この試験では、テープを巻き付けた際のテープ同士の粘着力(粘着面と基材面)を示します。値が高いほど粘着力は強いと言えます。

    • テープを長持ちさせるためには、テープの粘着力が重要です。
    • 粘着力が強いことでテープははがれにくくなります。また汚染物質などが内部へ浸透することを防ぎます。
    • 商品の使用温度範囲内で正しく使用することで、適切に粘着させることができます。
伸縮性
  • 伸縮性

    伸縮性とは、引き伸ばされた後、元の形状に戻ろうとする性質のことをいいます。ビニールテープの伸縮性は、テープを引き伸ばした後に元の長さに戻ろうとする特性です。伸縮性に優れたテープは、貼り付けた後も収縮し続けます。これは、外部の汚染物質からしっかりと密閉するためにとても重要なことです。テープのこの伸縮性により、テープを巻き付けた後に締め付け力が強くなり、アルカリ、酸、および湿気に耐えうることができます。

    • 3Mのプレミアム電気絶縁用ビニールテープは伸縮性が高く、よく締め付けることができます。
    • このテープを使うことで、テープはピタッと貼りつきます。

テープを選ぶ6つのポイント


  • スコッチⓇ 電気絶縁用ビニールテープ 117(一般用)

    スコッチⓇ 電気絶縁用ビニールテープ 117(一般用)

    長年ご愛顧いただいている 一押しのビニールテープです。電気工事、鉄筋工事、ガス工事、水道工事などあらゆる建設現場、補修作業現場で活躍しています。また機械設備、電化製品、車両、建設機械などの内部配線の保護や識別などにもご利用いただいています。安心の品質をもつ商品です。

    色の種類は10色、テープサイズは 4種類と、豊富なラインアップを取り揃えています。

テープの種類と色

  • 117の特長

    ・基材が柔らかく伸びがよいため、軽い力でしなやかに巻くことができます。
    ・よく伸びて凹凸に追従し、ぴったり貼り付けられるため、しあがりがきれいになります。なじみやすいテープです。
    ・低温環境でも伸びは落ちないため、冬場や寒冷地での扱いやすさに定評があります。
    ・粘着力が高く、経年劣化しにくく、暑い環境でも糊残りが少ないです。
    ・手切れ性もよいです。

    (参考)自背面剥離試験とは、粘着力の強さをはかる試験のひとつで、テープを巻き付けた際のテープ同士の粘着力(粘着面と基材面)を示すものです。値が高いほど粘着力は強いと言えます。

  • 117の特長
  • スコッチⓇ 電気絶縁用ビニールテープ 117(一般用)

    スコッチⓇ 電気絶縁用ビニールテープ 117お客様の声:株式会社MKD様

    117を選ばれたポイント
    ・凹凸が消える感じ
    ・ケーブルの先端のところが保護できる
    ・寒い時期でも粘着力がよくしっかりと巻ける

電気絶縁用ビニールテープの性能比較

117でも対応できないご用途のためにプレミアム 電気絶縁用ビニールテープがあります。

電気絶縁用ビニールテープの性能比較


絶縁テープのよくあるご質問はこちら

  • 目で見る、一般品とプレミアムの違い
    ■1.耐熱試験

    ・試験目的 高温の環境下で、テープ巻きがうける影響を確認する

    試験内容
    ① ケーブルにビニールテープを巻く
    ② その後、100℃ のオーブンの中に、72時間放置する
    ③ オーブンから取り出し、テープの移動量を確認する(収縮状況の目視を容易にするために、粉パウダーを付けています)

  • 目で見る、一般品とプレミアムの違い(その1)

一般品とプレミアムの違い1

一般品とプレミアムの違い3

一般品とプレミアムの違い4

一般品とプレミアムの違い5

目で見る、一般品とプレミアムの違い
■2.粘着力の比較

  • 粘着力の違い(一般品 vs プレミアム)

     ビニールテープを長持ちさせるためには、テープの粘着力の特性がとても重要です。 粘着力が強いことでテープははがれにくくなります。また汚染物質などが内部へ浸透することを防ぎます。

    3Mのプレミアム 電気絶縁用ビニールテープ(スーパー33+)は、とても優れた粘着力をもっています。

  • 伸縮性の違い (一般品 vs プレミアム)

    伸縮性の違い (一般品 vs プレミアム)

    ビニールテープの伸縮性は、テープを引き伸ばした後に元の長さに戻ろうとする特性です。伸縮性に優れたテープは、貼り付けた後も収縮し続けます。これは、外部の汚染物質からしっかりと密閉するためにとても重要なことです。テープのこの伸縮性により、テープを巻き付けた後に締め付け力が強くなり、アルカリ、酸、および湿気に耐えうることができます。

    ・3Mのプレミアム電気絶縁用ビニールテープ(スーパー33+)は伸縮性がとても高いテープです。


動画でわかる電気絶縁用ビニールテープの巻き方

その1: 電気絶縁用ビニールテープを巻く前に、下地を防水処理するために自己融着テープを巻くことがあります。自己融着テープの巻き方はこちら

その2: 電気絶縁用ビニールテープの巻き方

  • 電気絶縁用ビニールテープを巻くときのポイント

    ・ しわがよらないように、引っ張って巻いてください
    ・ 巻き終わりは、はさみ等できりとってください
    ・ 終端は、テープに丁寧になじませてください
    ・ビニールテープは引っ張りながら伸ばして巻くことで、密着性と強い粘着力を発揮します。

  • 電気絶縁用ビニールテープを巻くときのポイント
  • ご使用にあわせて最も適している絶縁テープを選択するためのコツ

    ご使用にあわせて最も適している絶縁テープを選択するためのコツ

    絶縁テープを選ぶ際に ご参照ください。 電気絶縁用ビニールテープは、湿気や腐食からの保護に最適なPVC基材を使用しています。またPVC基材は強く、かつしなやかで、摩耗耐性も兼ね備えています。電気絶縁用途では 一番お手頃の選択です。

    高圧絶縁用テープは、主として電線、ケーブルなどの接続や終端箇所に使用されます。最大で69kVの定格電圧まで対応しています。物理的および電気的特性に優れ、電気的接続箇所や電力ケーブルなどの防湿、衝撃保護の目的に最適です。

    マスチックテープは、金属、ゴム、電力ケーブルのシースや、電線などによく接着し、高いシーリング性能を持ちます。紫外線に強く、湿気にも強いため、屋外でのご使用に適しています。商品のご選択にお迷いになられた際は、こちらからお問い合わせください。

商品のご購入へのリンク

電気絶縁用ビニールテープ

商品名 商品の画像 商品の詳細
スコッチⓇ 電気絶縁用ビニールテープ117 スコッチⓇ 電気絶縁用ビニールテープ 117
スコッチⓇ 電気絶縁用ビニールテープ117S スコッチⓇ 電気絶縁用ビニールテープ 117S
スコッチⓇ 電気絶縁用ビニールテープスーパー33+ スコッチⓇ 電気絶縁用ビニールテープ スーパー33+
スコッチⓇ 電気絶縁用ビニールテープNo. 35 スコッチⓇ 電気絶縁用ビニールテープ No. 35
スコッチⓇ 電気絶縁用ビニールテープ スーパー88 スコッチⓇ 電気絶縁用ビニールテープ  スーパー88

 

 

 

 


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