ケーブル製造時の残留応力が日射や通電等によるヒートサイクルに より開放され、シースが収縮する事象をいいます。 端末部においてシュリンクバック現象が発生すると、シース端部が 露出して水がケーブルに浸入したり、遮蔽銅テープが破断して絶縁 、最悪の場合、地絡などの事故に至る可能性があります。
近年では関係省庁やケーブルメーカーからもシュリンクバック対策に関する啓蒙がなされており、事故を未然に防ぐためにも正しい理解が求められています。
シュリンクバック現象はケーブルの製造工程で生ずるシースの残留応力が、特に下記のような影響をうける場合に起こりやすいと言われています。
ただ、シュリンクバック現象の発生しやすさは設置環境など様々な要因により一概にリスクを評価することが難しく、リスクを最小化するためにもシュリンクバック対策製品の正しい理解、使用環境に応じて適切な選定が肝要と言えます。
シュリンクバック現象の発生を抑制する製品には様々なタイプが存在しますが、大きく「本体のみで抑制」するタイプと「専用パーツの取り付けにより抑制」するタイプがあります。
主なシュリンクバック抑制手段
抑制手段 | 本体のみによる抑制 | パーツ追加による抑制 | |||
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常温収縮チューブ | レジン | 熱収縮チューブ | 突起部形成 | クリート | |
抑制メカニズム |
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スリーエムのシュリンクバック対策ソリューションでは追加部材無しでシュリンクバック対策が可能になります。追加パーツのようにケーブルサイズに合わせた部材選定や、熱収縮などで必要となる工業用ドライヤーなども不要となり、屋外環境での施工も含めて、施工時間をそのままに、施主様に安心を訴求頂けます。
端末では屋内・屋外・耐塩用端末と多様なラインナップのあるT6PSシリーズ/T6PSBシリーズでは常温収縮工法によるシュリンクバック抑制を実現。拡径したチューブが縮む事でケーブルシース表面に常に面圧が掛かかる為、シースの収縮を抑え込みます。
接続では長年の実績があるスリーエムのレジン接続工法、QST/QS3シリーズでシュリンクバック抑制を実現します。
上記シュリンクバック対策ソリューションの製品頁は下記リンクよりご覧いただけます。
なお、22/33kV接続・端末材に関するシュリンクバック対策ソリューションについてはページ下部の「シュリンクバック対策ソリューションに関する詳細説明を希望」よりお申し込みください。担当よりご紹介をさせて頂きます。
※スリーエム製品のシュリンクバック抑制に関する見解書は下記リンクよりダウンロード頂けます。
弊社製品のケーブルシースシュリンクバック現象抑制について