【導入事例】 ボッシュ株式会社

「柔軟な働き方」などの考え方に基づく、多彩なワークライフバランスへの取り組み

  • 導入事例 ボッシュ株式会社
  • 「 ボッシュ」といえば、ドイツに本拠地がある自動車関連機器のサプライヤーとして、昔から世界中で知られているグローバル企業です。日本でもボッシュはビジネスを展開しており、古くから 親しまれています。 


  • そこで働く3名の方たちに、ボッシュが取り組んでいる「柔軟な働き方」や「ダイバーシティ」などについて伺っていきます。
    人事部の加藤聡一郎さん(以下:加藤さん)は、人材開発グループのマネージャーとして人材育成やダイバーシティを担当しながら、兼務している人事企画部において人事制度策定などにも関わっています。同じく人事部の佐藤宏美さん(以下:佐藤さん)は人材開発グループで人材育成とダイバーシティを担当しています。

    畠山智行さん(以下:畠山さん)は、副資材購買部でボッシュの販促品、オフィスファニチャーなどの事務用品などの調達や、トレーニング講師、監査、翻訳、通訳に関する購買業務をメインで担当しながら広報などを行っています。
    (左から:ボッシュ株式会社 副資材購買部 畠山 智行さん、人事部 佐藤 宏美さん、加藤 聡一郎さん)もう何年間も100%前後で推移を続けている有給休暇の取得率。これを実現しているボッシュの取り組みとは?
    ボッシュでの様々な人事制度は、ドイツ本国のボッシュが示す基本的な指針に基づいています。統一しやすい基本となる指針をベースに、その国にあわせて、各国の法律や、文化的な背景、社会情勢、従業員のニーズなども踏まえて策定されています。

  • 導入事例 ボッシュ株式会社 多彩なワークライフバランスへの取り組み

     

  • 導入事例 ボッシュ株式会社

     

  • 「柔軟な働き方」などの考え方に基づくワークライフバランスへの取り組みもその一つ。実現のために、まずは総実労働時間を削減していくという目標のもと、企業内労働組合と会社が協力して残業時間の削減や有給休暇の取得率向上などの取り組みを行っています。

日本で「働き方改革」という言葉が登場する以前から、ボッシュではこうした取り組みを行っています。「付与された有給休暇の取得率は、もう何年間も100%前後で推移を続けています。」と加藤さん。ボッシュのWebサイトに掲載されている有給休暇の取得率は1991年以降右肩上がりに上昇し、過去10年は100%前後で推移しています。付与された有給休暇は全て取得するという考え方を、職場でも徹底しているそうです。

「人生には、仕事以上に大切なものがある。」なるべく残業はしない方が良いというカルチャー。

  • 導入事例 ボッシュ株式会社

    ボッシュは、ドイツ本国も含めて上層部のマネジメントに「人生には、仕事以上に大切なものがある。」というマインドが根づいています。そのことが会社と従業員、様々な部門や文化をうまく包括していると考えます。理想的かつ現実的、そして最適でもあるワークライフバランスを整えていくことに成功している要因はここにあると言えるのです。
    「残業はない方が良いというカルチャーが存在しています。」と加藤さんは言います。ボッシュでは、職場単位で毎月残業時間や休暇の取得状況を労使でチェックをする体制を取っており、適宜改善に取り組んでいるのです。
    他にも、残業時間を削減するための具体的な取り組みの例として、 Diversity@bosch Japanという従業員主導のチームが、どうすれば業務を効率化できるか?会議を短くするためにはどうしたらいいか?など、労働時間の削減につながるアイデアやヒントについて議論し、その成果を社内SNSも活用しながら社内に発信するなどの取り組みも行ってきたそうです。

ボッシュのダイバーシティ施策「どうすれば一緒に働きやすくなるか?」を考える。

  • ボッシュ株式会社 ダイバーシティ施策

     

  • ボッシュでは、ジェンダー(社会的意味合いでの性別)、インターナショナリティ(国際性)、ジェネレーション(世代)、カルチャー(文化)の4つの切り口で、約10年前からダイバーシティ推進のための本格的な取り組みを始めたそうです。そして、2019年からはこれら4つの切り口のみにとらわれない、より包括的なモデルに基づき活動を推進しています。

    ボッシュにおけるダイバーシティの取り組みは、「従業員がもっと自分らしく働くために会社として何ができるか?」であるとか「従業員一人ひとりに個性があり、多様であることをもっとリスペクトして、その違いをビジネスの成功につなげましょう。」という深いマインドを根底に持ち、近年はLGBTQ(性的マイノリティ)への対応などにも取り組んでいます。加藤さんは「どうすれば従業員が安心して働けるようになり、その能力を最大限に発揮してもらえるのか?という視点で取り組みを行っているのです。」と言います。

フリーアドレススタイルのオフィス空間が作る柔軟な働き方と、情報セキュリティ。

  • ボッシュ株式会社 柔軟な働き方と、情報セキュリティ

     ボッシュでは渋谷本社や横浜の一部をはじめ、リニューアルしたオフィスから順次、従業員が個々にデスクを持たないフリーアドレススタイルに変化しています。部署ごとにメインのフロアは決まっていますが、会社に出社したらどこで仕事をしても良いというオフィス空間です。これも「柔軟な働き方」を実現する施策の一つです。「会議があれば会議の場で集まるし、グループで集まる必要があれば声をかけあって集まる。そういったことは自分たちで管理できるよねという前提に立ち、オフィスの環境も整備しています。」と加藤さんは言います。業務上の成果・アウトプットに焦点が当てられており、従業員一人ひとりの個性や考えを尊重している姿勢がうかがえます。

  • また、佐藤さんは別の視点で「普段会うことのないフロアの人と出会いコミュニケーションを取ることで、新しいビジネスのアイデアが生まれるなどの相乗効果も期待できます。」と言います。もちろん資金関連、契約書などの重要かつ機密性の高い情報、営業秘密に該当する情報を扱っているセクションでは、区切られたエリアや鍵のかかる収納を設けて秘密情報の保護を徹底しているとのことですが、従業員同士の交流を可能な限り阻害しないように考えられています。

  • ボッシュ株式会社 柔軟な働き方と、情報セキュリティ

     

情報セキュリティ対策として物理的に有効な「プライバシーフィルター」

そうした、フリーアドレススタイルを採用したオフィスでの従業員のPC利用において、情報セキュリティ対策として物理的に有効なのが、スリーエム ジャパン(以下3M)の「プライバシーフィルター」 製品です。「プライバシーフィルター」は、自分がPCのディスプレイを見る視野角60度ははっきり見えて、左30度、右30度の範囲からは、画面が暗くなりほとんど情報が見えなくなるフィルターです。
ボッシュにおいても、機密情報を扱っている従業員が部外者のいる場で仕事をする際には、プライバシーフィルターを付けるというのが1つの基準になっています。人事部、購買部、開発部などそれぞれで、必ず部署固有の機密情報を持っているからです。

「プライバシーフィルター」を使ってみたら、自然に明るく見えて、 フィルターを使っている感じがしない。

  • 「プライバシーフィルター」を使ってみたら、自然に明るく見えて、フィルターを使っている感じがしない。

    例えば、業務上で従業員の情報を活用する加藤さんは、現在の仕事をするようになってから、ずっとプライバシーフィルターを付けています。周囲から画面が見えなくなると言っても、視認性はごく自然で特に問題ないそうです。

    ●見える角度からはしっかりクリアに見えるのは3Mのアドバンスドマイクロルーバー技術によるもの。


  • 同じ部門に所属する佐藤さんも「プライバシーフィルターを使用している人の画面を見たとき、暗くて何も見えないと思ったのですが、使ってみたら、きちんと明るく見えて、フィルターを使っている感じがしないというのが、第一印象としてあります。」と言います。反射がほとんどない点も、気に入られているようです。また畠山さんも周囲の目を気にすることなく購買データを見られるので装着していますが、思ったより輝度が下がらないので、装着しているのを忘れるぐらい自然に見えると言います。隣の人に画面を見せて説明した時に「見えない。」と指摘され、改めてその効果を認識したそうです。

  • のぞき見防止のためのプライバシーフィルター

     


育児休職の制度だけでは不十分。休職中のメンタル面でのサポート環境も必要です。

  • ボッシュ株式会社 休職中のメンタル面でのサポート環境

    ボッシュは育児を支援する施策も積極的に実施しており、子育てと仕事を両立できる環境を整えています。ここで意識されているのは、制度の導入と制度を活用しやすい環境づくりをセットで考えるということです。育児休職を例にとると、ただ制度が導入されただけでは不十分で、従業員と職場の両方が安心して制度を活用できる環境づくりが不可欠です。育児休職は計画的な取得が可能なので、きちんとマネジメントすることで従業員にも職場にも大きな負担なく取得することができるのですが、それを全ての職場で理解してもらうためには、継続的な啓発活動が欠かせません。 最近では、男性従業員の取得率も確実に向上してきており、数ヶ月ほど取得する方もいれば、制度の上限まで取得する方もいるというように、男性の育児休職はボッシュでは、一般的になってきていると畠山さん自身も感じています。

    2017年10月に入社した畠山さんは、2019年1月から4ヶ月の育児休職を取得しています。「育児休職を取得することに対して結構、勇気が必要でしたけれども、ボッシュは寛大で、普通に認めてくれました。」
    こうして安心して職場復帰できるのは、実際に育児休職を取りやすい環境が整っているだけでなく、会社から離れてしまっている心理的な不安を軽減するために、育休中に会社から定期的に情報が提供されるとともに、休職期間中に集まり、話をできる場があることが重要なのだということです。「制度があるだけではなく、そういったサポートもちゃんとあるのは本当にありがたいです。」と畠山さん。そして、今度は自身が「育休者向け懇談会」の中で育休中のライフスタイルや苦労などを、プレゼンするのだそうです。


在宅勤務によってその人が、100%実力を発揮できるのであれば、それがいい。

  • ボッシュでの在宅勤務(テレワーク)は現在、「育児・介護」と「傷病」、「一般」の3種類があります。2011年に最初に導入されたのは「育児・介護」で、続いて2013年に「傷病」が追加されました。その後、多様な働き方へのニーズが高まるのを背景に、 労働時間の削減でも貢献したDiversity@bosch Japanという従業員主導のチームが主体となって「一般」まで拡充できるよう検討を行い、2015年に理由を問わない一般向けの在宅勤務が制度化されました。

  • ボッシュ株式会社での在宅勤務

     

従業員主導のチームと人事部などが協力し、本当に在宅勤務が問題なくできるのかどうかを確認するため、実際にトライアルを行い、在宅勤務の効果、ネットワークの品質、データセキュリティなどを細かく検証していきました。そして、その結果を踏まえてマネジメントに提案を行い、労働組合との協議の後、正式な制度となったそうです。
ボッシュのダイバーシティへの取り組みにもあるとおり、佐藤さんは「自分らしく働くという価値観で見たときに、在宅勤務によってその人が100%実力を発揮できるのであれば、それがいい。そういうスタンスです。」と言います。単純に在宅勤務という制度を設けることが目的ではなく、一人ひとりが自分らしく働き、実力を発揮してこそビジネスの成功につながるという考え方です。

在宅勤務のルールの一つ。きちんとした部屋(家)と1人用のデスクを用意すること。

  • ボッシュ株式会社 在宅勤務のルール

    在宅勤務(テレワーク)を始めるにあたっては、情報セキュリティ対策、重要なデータの保護など守ってもらいたいルールを記載したチェックリストに基づきセルフチェックを行い、ルールを遵守するという宣言のもとに申請し、利用開始となります。
    「在宅勤務が可能な場所は自宅であること」、「適切な執務環境を用意すること」などが条件に含まれているので、例えば、駅のベンチや電車の中、カフェなどで執務を行うことは認められていません。機密情報保護を担保するために、完全にはコントロール出来ない潜在的に大きなリスクはあらかじめ排除しているというわけです。

    例えば畠山さんの在籍する副資材購買部の場合、時差のある各国間で連携するため、皆の時間の都合がつく夜間にミーティングを行うことも多いので、在宅勤務の活用によって家庭と仕事のバランスを取りやすくなったそうです。これも、在宅勤務という働き方がビジネスを成功に導く潜在能力があることの一例です。

  • 「柔軟な働き方」などの考え方が息づくボッシュで働く、畠山さん、佐藤さん、加藤さんのお三方。多彩なワークライフバランスへの取り組みは、これからも魅力度を増していきそうです。

  • ボッシュ株式会社

     


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