品川区には、さまざまな情報系の業務に取り組んでいる企画部情報推進課があり、吉田 昇さん(以下:吉田さん)と吉野 誠さん(以下:吉野さん)は、そこに所属しています。吉田さんは、ネットワークの管理、運用及び情報管理安全対策を主に担当、吉野さんは新しい情報技術の調査や研究をしながら、ICTを推進していく情報推進を担当し、それぞれの業務を行っています。
また、同じ課にもう一つある係では、住民情報システムの管理、運用等を行っており、この企画部情報推進課はいわば品川区のITの根幹。自治体として最も重要な、住民の情報を守るため、最新の技術や情報も取り入れながら、様々なセキュリティ対策を行っています。
(左から:情報推進担当 吉野 誠さん、品川区企画部情報推進課 情報セキュリティ担当 吉田 昇さん、)
もともと品川区では、しっかりとした情報管理安全対策要綱に基づいて、情報管理に関しての体制を整え、セキュリティ対策に取り組んできました。近年、マイナンバー制度の運用やICTの推進に伴い、そのセキュリティ対策にはより一層の安全性が求められています。このことを受け、この要綱は今年度から「情報セキュリティ基本方針」という形に改定され運用を始めています。
吉田さんはこう述べます。「区が持っている、大切な住民の個人情報を保護するということが、まずは一番重要です。」その要となっているのが、総務省の「自治体情報セキュリティ対策検討チーム」が報告したセキュリティの抜本的強化のための「三層分離」という仕組みと考え方です。Webサイトやメールなどのインターネット系統、様々な行政の仕組みが運用されるLGWAN(統合行政ネットワーク)系統、それと住民の個人情報が扱われるマイナンバー系統と、3つのネットワークを完全に分離した上で運用することで、安全性を確保するのです。
品川区では、使用されているPCにスリーエム ジャパン(以下3M)の「プライバシーフィルター」の導入を進めています。「プライバシーフィルター」は、自分がPCのディスプレイを見る視野角60度ははっきり見えて、左30度、右30度の範囲からは、画面が暗くなりほとんど情報が見えなくなるフィルターです。
導入のきっかけは、区民が利用する窓口でのいわゆる“のぞき見防止”です。「窓口はもちろん通路からも近い場所に、職員のPCなどの端末があるので、他の方から情報を見られないようにということから導入しはじめました。」と吉野さんは振り返ります。
「改めて、窓口など区民の方から近いところの部署には、「プライバシーフィルター」は効果的です。」(吉野さん)確かに総務省の「三層分離」によってネットワークや物理的な安全対策が万全だったとしても、名前や住所、さまざまな番号など、重要な情報が「のぞき見」して覚えられ、思わぬ形で外部に流失してしまっては元も子もありません。機密情報が漏れるリスクがあると言われるビジュアルハッキング。また他の区民に、それとなく画面を見られるのも心理的に嫌だと感じる方にとっても、そうした対策が取られた窓口に安心感を持ってもらえそうです。
実は、重要な情報が取り扱われているのは窓口だけではなく、どのセクションでも同様ということで、今では全庁的にプライバシーフィルターの導入導入が進められ、2019年度にはその数2,000台ほどにも及びます。リースアップ待ちの古い端末や、一部のセクションにわずかに残っているPCも順次導入していくそうです。
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