引張応力とは接合部分全体に均等かつ接合材を剥がす方向へ向かって直線的にかかる力を指します。この場合、接合部は応力を面で受けるためかかる力は接合部分全体に分散されます。
割裂応力とは接合部分外周のいずれかの端部に対して接合材を剥がす方向にかかる力を指します。この場合、応力がかかっていない端部に対しては理論上かかる力はゼロになります。割裂応力は双方の被着体が硬質のものである場合に発生します。
せん断応力とは接合部分に対して水平方向に、接合材そのものを破断させるように直線的にかかる力を指します。この場合、接合部は応力を面で受けるためかかる力は接合部分全体に分散されます。
圧縮応力とは引張応力と同様に接合部分全体に均等かつ直線的にかかる力ですが、接合材を剥がす方向ではなくその逆方向に力が加わる点が異なります。この場合、接合部は応力を面で受けるためかかる力は接合部分全体に分散されます。
剥離応力とは割裂応力と同様に接合部分外周のいずれかの端部に対して接合材を剥がす方向にかかる力を指しますが、被着体のいずれか一方が柔軟性のある場合に生じます。この場合、割裂応力よりも更に端部への応力の集中が見られます。
接着剤に適した設計の接合部の場合、応力の大半は引張、圧縮、またはせん断になります。そのため、力を接着領域全体にかけることができます。応力が割裂または剥離になる接合部では応力が前方端に集中し、特に振動や衝撃、疲労を受ける場合は、早期接合破壊につながる可能性があります。
応力の種類の他に、接合部の最適化でも次元を考慮する必要がある可能性があります。接着剤は、面積当たりの力 (せん断荷重、ニュートン/平方センチメートルなど)、または、長さ当たりの力 (剥離、ニュートン/センチメートルなど) の単位で試験され、おおよその性能が報告されます。面積当たりにかかる荷重を許容できるように接合の次元を構成することで、接合部の耐久性を改善できます。
強力で実質的に目に見えない3Mの工業用テープおよび接着剤は、さまざまな用途と被着体に使用できます。